株式投資というのは初めてやるときは怖いですよね。
どの銘柄を買えばいいのか、買い時はいつなのか、何株買えばいいのか、マイナスになったらどうしよう、、、などなどいろいろと考えますが、初めては何も分からないものです。
1年半ぐらい前に株式投資を始めた知人が、初めて購入した銘柄で痛い思いをした経験がありましたので、紹介します。(知人には許可を得ています。)
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購入銘柄は?
彼の人生初投資銘柄は、(4563)アンジェス です。
ご存じの方は多いと思いますが、東証マザーズに上場しているバイオ業界の会社です。
チラッと業績を見ると、近年はずっと赤字で、来年も黒字化する見込みはないようですね。
2020年に入ってからは、新型コロナウイルスのワクチン開発も進めているようです。
なぜ買ったの?
2019年2月、彼はネットでとある情報を入手しました。
- 近日中にアンジェスが開発した新薬が承認されるらしい。
- 承認されるとアンジェス株は爆上げらしい。
そして彼は、当時の株価:650円で初めて株式を購入しました。
いわゆる思惑に乗っかったわけです。
アンジェス株の行方は?
初取引で初利益
先ほど書きましたが、彼は650円で100株購入しました。
そして数日後、見事に噂どおりに新薬が承認され、なんと3日連続でストップ高となったのです。
彼は大興奮でした。
そして、株価:1,000円前後で利益確定させ、見事に約3.5万円の収益を得ることができました。
その後、彼がとった行動は?
幸先の良いスタートを切った彼でしたが、その後待ち受けていたのは、塩漬け、ナンピン地獄の日々でした。
何が起こったのか説明します。
2回目の購入
アンジェス株は、2019年2月末に3度ストップ高した後、3月末に年初来最高値1,350円を記録します。
その年高を更新した日、彼はもう一発上昇するであろうと予想し、再度100株購入します。
実際に「薬価決定のIRが出るらしい。」という情報があったようです。
塩漬けの始まり
2回目に購入してからの株価の動きは、下のチャートのようになります。
2回目はいくらで買ったのか聞いていませんが、購入日のロウソク足を見るところ1,200~1,350円の間です。
そして、そこから見事な下落相場が始まります。
ナンピン地獄
彼は何度もナンピン(買い増し)しながら、平均取得単価を下げていきました。
いくらまで下げることができたのかは知りませんが、2019年8月に1,000円近くまで株価は上昇しましたが、プラスには至らなかったようです。
そして、2019年9月にはさらに底を掘る展開になります。
最終的に彼が売却したのは、12月の700円前後(上のチャートの黄色矢印あたり)です。
もちろん損切です。
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学んだこと
今回の例で学んだことは「思惑で買って 事実で売れ」ということでしょうか。
1回目の売買はうまくいった形だと思いますが、2回目に手を出したのが失敗でした。
一度思惑で上昇した株は、乱高下が激しくなる傾向があるようです。
二度目の思惑に手を出すのは危険です。
投資を始めたばかりのときは、すぐに億万長者になってやろうと必死になって情報を集める方がよくいるようです。
その結果、今回のような株に目が行ってしまいがちです。(それで儲ける投資法もあるようですが。)
僕はそれよりも、企業の財務状況、過去から現在のチャートをしっかりと見て、長い目で投資をしていくスタイルが好きです。
配当金、株主優待など株主還元に積極的な会社を応援していきたいと思います。