2021年2月9日、JTが2020年度の本決算と同時に、今期配当金の減配を発表しました。
前期は1株あたり154円だったのが、今期は約15%ダウンの130円となります。
僕のポートフォリオにおいて割と大きなウエイトを占めているため、なかなかショックではありましたが仕方がないです。
これからどうすべきか考えてみました。
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結論
結論から言うと、僕はホールドすることにしました。
買い増しは様子を見ながらですが、あまりにも下がるようであればネオモバで少しずつ買う可能性はあります。
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ホールドすることに決めた理由は以下です。
理由1.高配当
配当利回りが高いか低いかというのは、今の株価に対する利回りだけでなく、自分の取得単価に対する利回りで考えることも大事です。
僕の取得単価は2,030円なので配当金が130円になるということは、配当利回りは約6.4%で十分高配当です。
もしもこのまま減配がないと仮定した場合、大体20年間保有し続けると今後どれだけ株価が上がろうが下がろうが配当金で元が取れる計算です。
将来的に減配が続き、僕の取得単価に対する利回りが3%台(配当金80円前後)ぐらいまで下がると、さすがに諦めて損切りするかもしれませんが、20~25年ぐらいで元が取れそうなレベルであれば今後減配があったとしてもホールドするつもりです。
理由2.財務良好
2020年度の決算発表において、自己資本比率が40%台、経常利益率約16%というのは、財務的には優秀な数値です。
最近はジワジワと利益率の低下、EPSの低下が見て取れますが、コロナ禍でも赤字を出すことがなかったのは、たばこ事業の底堅さを感じさせられました。
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理由3.将来の展望
たばこ事業をさらに拡大するためには、とにかく喫煙者を増やすのが手っ取り早いです。
これは日本や主要先進国で暮らしていると、そんなことは起こり得ないように感じられますが、世界にはまだまだ喫煙率が高い国があります。
WHOが2018年に発表した世界の喫煙率に関する統計よると、男性の喫煙率ランキング上位5か国は以下のようになっています。
- 東ティモール(東南アジア):78.1%
- インドネシア(東南アジア):76.1%
- ボリビア(南米):67.3%
- チュニジア(アフリカ):65.8%
- キリバス(太平洋中部):65.8%
トップの東ティモールや2位のインドネシアは、男性の7割以上が喫煙者です。
そして、喫煙率の高い国はほとんどが新興国や発展途上国です。
また、この統計にはデータが取れなかった国も多く、特にアフリカ、南米の多くの国は対象外となっています。
そのデータが取れなかったアフリカですが、将来的に最も人口が増加する地域だと言われています。
国連の予測では、2019年から2050年で倍増する見通しとのことです。
人口が多いほど喫煙者の絶対数が増える可能性は高いです。
JTは当然この巨大な市場を攻めています。
- 2011年:スーダンのたばこ会社買収
- 2012年:エジプトのたばこ会社買収
- 2016年:エチオピアのたばこ会社買収
これらにより、アフリカ市場の拡大を目指していると思われます。
先進国には加熱式たばこ、新興国・発展途上国には紙たばこで、今後も売上を維持し続けることを期待します。

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懸念点
ここまではポジティブな見方をしてきましたが、当然リスクはあります。
リスク1.さらなる減配
JTは減配発表と同時に「今後の配当性向は75±5%を目安とする」という株主還元方針を発表しました。
配当性向は【配当金÷EPS(1株あたり利益)×100】で算出できます。
2021年度の配当金予想は130円、EPSは135.3円、つまり配当性向は96%です。

業績が上振れしない限りは減配待ったなし状態かもしれません。
リスク2.たばこ規制の強化
ホールドする理由として将来の展望に期待すると書きましたが、やはりたばこの健康被害を懸念し、各国で規制は強化されているようです。
せっかく大きな市場があっても法で対処されるとどうしようもありません。
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まとめ
最初に結論を書いたように、僕はJT株をホールドすることにします。
手放すのは、自分の取得単価に対して利回りが4%を切るレベルまで減配したときです。
それまでは、含み損は気にせず配当金を楽しみに待ちます。